【2026年】モリアオガエルに会いに行く(1)〜明暗を分けた生息地〜

【2026年】モリアオガエルに会いに行く(1)〜明暗を分けた生息地〜

2026年のモリアオガエルシーズンが到来。今年もあの美しい緑の体と、不思議な泡の卵に会いたくて、いくつかの生息地を巡ってきました。

日付は5月21日(木)。
5月も下旬に入り、カエルたちも、そして観察する私も待ちわびていた恵みの雨です。

お寺と墓地の脇にあるそれぞれの小さな池

場所の特徴(住宅街の中)

2026年度、まずは寄りやすい小さな池に立ち寄ってみました。お寺のへりにある池と、墓地のへりにある池です。

数年前、ここで産卵したのを見たことがありました。実は本命で行きたい場所がありましたが、北の方であり、家から数時間かかるためまずはこの近場から行ってみることにしたわけです。

そして小さな池の良さは、間近でカエルや卵塊を見やすいこと。うまくすれば産卵中の風景を目の前で見られます。

しかし、両方とも池はシーンと静まり返っていました。 普通に雨も降っており、鳴き声がしてもおかしくない状況でしたが、完全にお留守です。近くの大きめの池も静かでしたが、残念なことに、モリアオガエルを捕食してしまう外来種のウシガエルの鳴き声だけが響いていました。

長袖を着るほどの肌寒さもあったため、「もしかして、来るのが早すぎたかな…」と不安がよぎります。とはいえ、ここまで1時間かけて足を運んでいます。なんとか無駄にはしたくありませんでした。

そこで、カエル好きで自然全般に詳しい先生(知人)に尋ねてみたところ、「ここはどう?」と場所を教えてもらい、早速向かってみることにしました。

命の気配に溢れていた、杉林の静かな池

場所の特徴(標高が少し高く、ひんやりと湿度が保たれた場所)

行ってみるまで現地の様子はわからないため、「果たしてカエルの活性は上がっているのか?」と期待と不安を抱えながら、重いカメラ機材を抱えて林道を向かいました。

池にさしかかってもまだ静かでしたが、さらに奥へ歩を進めると……待望の鳴き声が聞こえてきました! モリアオガエルだけでなく、シュレーゲルアオガエルの甲高い鳴き声も負けじと響き渡っています。

そこは池の端にあたる場所で、水辺のほとりまで降りることができました。

モリアオガエルの卵塊
モリアオガエルの卵塊

モリアオ卵塊は3つありました。卵塊はどれも新しかったので、昨夜から早朝にかけて産卵されたものなのかもしれません。

近くの枝には、リラックスした様子のモリアオのオスが2匹。卵塊作りに参加したオスなのか、鳴き声も出さずにじっと休んでいます。すでに大仕事を終えて、一旦余裕をかましているところなのかもしれません。

モリアオガエル
モリアオガエル

その隣の木の枝には、シュレーゲルアオガエルが2匹いて、1匹は大きな声で鳴いています。もう1匹はモリアオと同じくリラックスして黙っていました。

ここまで読んで、メスなのでは?と思ったアマガエル好きのみなさん、違います。オスメス同じような大きさのアマガエルとは別に、モリアオとシュレは明らかにメスの方が大きいので、オスとメスの見分けはわりと簡単です。わりと、というのはメスでも小さめの子がいるためで、遠目に見たらオスかと思いきやメスだったということもあります。

シュレーゲルアオガエル、元気に鳴く

正直に言いますと、私はモリアオガエルもシュレーゲルアオガエルも、両方大好きです。もちろんアマガエルも。基本的に「緑色のカエル」が一番好きなのです。

モリアオガエルとシュレーゲルアオガエルは一見見分けがつかないほどよく似ており、どちらもアマガエルより一回り以上大きいです。

ただ、シュレーゲルアオガエルはこの3種の中で「一番シャイ」な性格をしています。 普通はかなり臆病で、田園ではたくさんの声はすれども、姿を見ることすら難しいカエルです(山などでは比較的見やすいですが)。

でもこの日は違いました。思いっきり鳴いていたのです。

シュレーゲルアオガエル
シュレーゲルアオガエル

最初は、私が近づいたことに気づくと鳴くのをやめてしまいました。目一杯ふくらんでいた喉の袋がだんだん縮んでいくのを見て、私はプレッシャーを与えないよう一旦その場を離れました。

少し時間を空けてから再び見に行くと、彼は私の存在に気づきながらも「もういいや」といった感じで鳴き続けるのでした。そっとカメラを向けても、もう止めません。

この場所ではモリアオガエルの姿はあまり見れず、シュレーゲルアオガエルも本来は見つけにくいカエル。やはりこれは、カエルたちが活性化する「はじまりの雨」だからこその光景だったのかもしれません。

時折、方向を変えながらメスにアピールすべく一生懸命に鳴き続ける小さな背中に、心の中でそっとエールを送りました。

(2)へ続く

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