失礼でしょう、シャガに。これは近所のおばさまが発した言葉です。
実際、シャガは明るい日陰を好むと言われており、これはおばさまの実体験に基づく発言なのでしょう。
つまりシャガは日陰で増える植物として知られていますが、実際には日向でも元気に育つことがあります。というのが、庭の思いっきり日の当たるところで、わたしのシャガは元気に咲いています。
ちなみに温暖化にともなってか、通常4月下旬から咲いていましたが、今年は上旬には咲き始めています。シャガの花期は4月から5月です。シャガの生育環境や花の特徴、増え方について、実際の観察をもとにまとめました。

シャガとはどんな植物?
今回、シャガを取り上げた訳…とにかく好きなんです。まず、その姿。こっちを向いているとまるで顔みたい。思わずニッコリ返したくなります。
花弁は白地か、薄い紫がベースで、オレンジとにじみを加えた濃い紫のコントラストのポイントが効いてます。デザイナーをやってますが、オレンジと紫が意外と合うんだなと気付かされました。
ちなみに、花弁の色についてですが、切花になった状態から蕾が膨らんでひらいた場合や、栄養が足りないパターンの時に白くなりがちです。栄養状態が良さそうな中盤に咲く花たちは、紫が良く出ています。
アヤメ科アヤメ属の花です。言われてみれば構成がアヤメですね。
元々は中国由来なのですが、今では帰化植物となっています。中国では「胡蝶花」という名前のようで、その方が納得できるかも。
シャガの種ができない理由と地下茎
シャガは時々増えすぎることが問題視されています。わたしはシャガが好きなので、いくら増えようがいいんです。しかしどうやって増えているのでしょう?
シャガは、三倍体(さんばいたい)と呼ばれる性質をもつ植物で、基本的に種子を作ることができません。
そのため、一般的な植物のように種で増えるのではなく、地下に伸びる地下茎で伸びる特徴があります。思わぬ遠い場所からひょっこり出てきていることも。それが地下茎の成せる技。
庭や林の縁などでシャガが群生しているのは、この地下茎による増え方によるものです。
一見するとたくさんの株があるように見えても、実際には同じ個体が横に広がっているだけ、ということも少なくありません。
静かな場所で、目立たないまま少しずつ増えていく──
そんなところも、シャガの特徴のひとつです。

根っこから抜かれても小さな花を付けようとする生命力の強さもあります。このシャガは抜かれて1ヶ月ぐらい経っていたものです。
朝寝シャガの花はいつ開く?開花時間の特徴
シャガは朝寝坊気味な時間に咲きます。分かりやすく、どの蕾が翌朝ひらくのかというのは、その大きさとふくらみ方で容易に判断できます(下記写真ご参照)。明日にひらくべく、ふくらんで準備完了になっている蕾を見ると、つい触りたくなるかわいさです。

また、日の出とともに花ひらく種類が多い中、このシャガは8時とか9時すぎ、天気がわるかったり寒いと10時過ぎにひらき始めるのです。なんとなくですが、気温が18度あたりが分岐点のように見えます。そんなわけで早起きしなくても、ひらくタイミングを待ちやすい。
雨の寒い日だと、外は13度ぐらいだと昼になっても、ひらきませんね。
シャガの花はどれくらい持つ?
咲いているシャガに関しては2日、切り花は1日が大体です。ただ、気温が低いともう少し保つようです。雨が降ると、花を支える茎が細いため、グッタリしおれてしまうことも。
シャガに訪れる虫たち
去年までは美しいグリーンの「ハナグモ」をよく見かけました。でも今年は1匹も見ません。なぜなのか、とても心配です。代わりに別のクモはいくつか見ました。
「コマルハナバチ」(おそらく)が来ていました。花弁に比べて、ハチの体重が重いので、花弁がめくれてしまい、ささっと花粉を取っては去っています。

↑コマルハナバチの同定は旧版で調べました。みなさんは新版を買ってください。
(買って一年なので、もったいなくて買い換えできず…泣)
シャガの天敵
それは「ハナムグリ」です。ハナムグリって花に頭を突っ込んで、花粉をむさぼっているイメージ。しかしシャガに関しては、むしゃむしゃと美味しそうに食べます。さぞ、美味しいんだろうと見ていて思います。
わたしは虫も好きです。でも大切にしているシャガは…。なるべく咲かせてあげたいから、最低限しか摘んでないのに。
しかも全部食べるでもなく、まさに食い散らかすといった様相なのです。食べられた花の大部分は残され哀れな姿に。ハナムグリは次の新鮮なシャガへ飛び移ります。

大切にしているシャガが、このような目にあっているのを見るのは辛い。だからいつも少し離れたところへ連れて行きます。ちゃんとお土産として食べかけのシャガはくれてやります。
ちなみに、よく来ているのが午前11時以降の昼が多いです。人がいると、一旦逃げます。
また、ハナムグリ以外にも花びらの外側だけ遠慮気味に食べる虫もいるようです。現場を見ておらず、犯人は分かりません。
こちらデザインしましたTシャツです。これを着れば暑くても爽やかに過ごせます。